忘却の穴

ーそれらは、誰もがいつなんどき落ち込むかむしれず、落ち込んだら嘗てこの世に
存在したことがなかったかのように消滅してしまう忘却の穴に仕立てられたのである。ー

「全体主義の起源3」
ハナ・アーレント
大久保和郎・大島かおり訳
みすず書房